ポテトサラダとは使う具材やじゃがいもによって様々なバリエーションがある点が魅力ですよね。
家庭で食べるようなスタンダードなものから、居酒屋で出てくるアレンジポテトサラダなど皆さんもいろいろなポテトサラダを目にしたことがあると思います。しかし自分でポテトサラダを作る際、じゃがいもの種類が多すぎて何を使ったらいいか分からなくなったことはありませんか?
じゃがいもは種類によって食感などがかなり変わってくるので自分の好みにあったじゃがいもを知っておくとよりおいしいポテトサラダが作れます。
ここでそれぞれのじゃがいもの特徴について解説していくので、ぜひ自分の推しじゃがいもを見つけてくださいね。
男爵とメークインの最大の違いは食感と煮崩れのしやすさ
男爵とメークインはじゃがいもの中でも最も多く出回っており手に入りやすい品種で、その2つを使って料理をする方も多いと思います。
男爵とメークインの最大の違いは食感と煮崩れのしやすさで、これによって向いている料理と向いていない料理が決まります。それぞれの特徴を把握した上で使い分けるとより失敗しにくくなりますよ。
まずは基本となるこの2つのじゃがいもについて見ていきましょう。
男爵はホクホクとした食感

男爵はでんぷんを多く含んでおり粉質が強いという特徴を持っています。
ホクホクとした食感を楽しむことができるので、粉ふきいもやふかしいもに向いていると言われている品種です。一方で煮崩れしやすいため煮物には向いていません。
男爵を使ったポテトサラダではホクホクとした芋特有の食感がより強く出るので王道のポテトサラダが好みの方におすすめの品種です。
メークインはしっとり・ねっとりとした食感

メークインは男爵とは対照的ででんぷんが少なく、しっとりした食感が特徴です。男爵と比べて皮がむきやすく煮崩れもしにくいため、カレーやシチューなどの料理に向いています。
ポテトサラダにするとしっとりとしてなめらかな食感のものが出来上がります。
マッシュポテトに近いポテトサラダが好みの方におすすめです。
ホクホク系が好きな方におすすめのじゃがいも
芋と言ったらホクホク派の方には男爵と同じように粉質が強いじゃがいもを使ったポテトサラダがおすすめです。
粉質が強いじゃがいもは煮崩れしやすいという特徴も持っているので選ぶ際はこの2点を見て選ぶとホクホクのポテトサラダを作ることができますよ。
ここからおすすめの粉質が強いじゃがいもを紹介するので、ぜひ食べてみてください。
キタアカリは甘さを感じられる

キタアカリは男爵いもとツニカというじゃがいもを交配して作られた品種です。
そのためキタアカリの見た目は男爵とよく似ていますが、芽の部分に赤みがあることが特徴となっています。
男爵よりも甘味が強く、さつまいもの甘さに近い味を感じられるので甘めのホクホクポテトサラダを食べたい方に特におすすめのじゃがいもです。
ベニアカリはホクホクしすぎない絶妙なバランス

ベニアカリとはその名の通り皮に赤みのあるじゃがいもで、コロッケやサラダなどの加工に適した品種です。
でんぷんは男爵よりも多く含まれていますが、ホクホク度は男爵の方が強いようです。
ホクホクとしっとりの間を取りたい方におすすめです。
アンデスレッドはなめらかな食感も感じられる

アンデスレッドもキタアカリと同様に皮に赤みがある品種です。
煮崩れしやすい品種のためポテトサラダやコロッケが最適な調理方法で、加熱するとホクホク感が増します。
アンデスレッドはホクホク感に加えてなめらかな舌触りも残している品種なので適度なホクホク感を求めている方におすすめです。
しっとり系が好きな方におすすめのじゃがいも
しっとりしてなめらかな食感のポテトサラダが好きな方には粘質の強いじゃがいもを使ったポテトサラダがおすすめです。
粘質の強いじゃがいもは煮崩れしにくいという特徴も併せ持っているので煮物にも使えて、用途の幅が広い点がメリットです。
ここからは粘質の強いじゃがいもをいくつか紹介します。
とうやはマッシュポテトに近い食感になる

とうやはでんぷんが少ないためしっとりしたなめらかな食感が特徴のじゃがいもです。煮崩れしにくいので加熱してもホクホク感はあまり出ませんが、ポテトサラダにするとマッシュポテトに近い舌触りになります。
北海こがねは芋の味を感じたい方におすすめ
北海こがねはメークインよりも煮崩れがしにくいと評判のじゃがいもです。多くはフレンチフライなど油での調理・加工に利用されていますが、ポテトサラダにするとしっとりした食感を楽しむことができます。甘味はあまりないので、芋の味をしっかりと感じたい方におすすめのじゃがいもです。
残念ながら北海こがねの画像は見つけられませんでした。
レッドムーンはねっとり感を追求したい方におすすめ

レッドムーンはメークイーンに似た形をしていて、皮がさつまいものように赤い点が特徴のじゃがいもです。
見た目と同様味もさつまいものような甘味を持っていて、じゃがいもの中でもなめらかな食感が強みとして知られています。
よりねっとりとしたポテトサラダが食べたい方におすすめのじゃがいもです。
粘質と粉質が中間のちょうどいいじゃがいも
これから紹介する粘質と粉質が中間程度のじゃがいもは、両方のいいとこ取りをしたようなちょうどいい特徴を持っています。
ホクホクした食感となめらかな食感のどっちが良いかまだ分からない、という方はまず中間のじゃがいもを使ってみるのも良いのではないでしょうか。
ニシユタカは新ジャガの代表

ニシユタカは春に出荷される新じゃがの多くを占める品種です。早くたくさん収穫できるので皆さんも一度は食べたことがある品種なのではないでしょうか。
カレーやシチューに向いているとされる品種ですが、ポテトサラダにするとホクホク感の中に独特のシャキシャキ感を感じることができます。
インカのめざめは唯一無二の風味

このインパクト大の名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
はるか昔、アンデス地域のインカ帝国でお祝いごとの際に食べられていた特別なじゃがいもを日本でも栽培できるように品種改良されたものがこのインカのめざめで、起源地であるインカ帝国と日本において新しい品種であることを例えてこの名前がつけられました。
インカのめざめはやや粘質が強く、ナッツに似た独特の風味を特徴とするじゃがいもで、香りや見た目はさつまいもに似ており肉色が黄色いことも特徴に挙げられます。
また、じゃがいもの糖度は通常4〜5度と言われていますがインカのめざめの糖度は6〜8度と高い傾向にあるため、ほんのり甘みを感じることもできます。
さつまいもとじゃがいもの中間あたりの味を想像するとわかりやすいかもしれません。
ねっとりした食感と甘み、甘みの後にくる独特の風味で他のじゃがいもとは一味違ったポテトサラダを楽しむことができます。
しかし、収穫量が少なく長期の保存が難しいため手に入れるのは少し難しいかもしれません。
じゃがいも以外の芋で作ってもおいしい
ポテトサラダにはじゃがいもを使うのが主流ですが、さつまいもなどじゃがいも以外の芋を使ったレシピもあります。
じゃがいものポテトサラダに飽きてしまった方や一味違う料理を楽しみたい方にぜひ試して欲しい材料です。
ここではさつまいもと長芋の2つを紹介します。
さつまいもを使うと甘みの強いポテトサラダになる

さつまいもはその甘みから焼き芋として食べるのが人気ですよね。
そんなさつまいもをポテトサラダにするとじゃがいもよりも甘みの強いポテトサラダが出来上がります。
甘みが強いぶんレーズンなどのトッピングとも相性がよくデザート感覚で食べられるほか、ベーコンなど塩気のある具材と組み合わせることで塩気と甘みのバランスが取れたおつまみとしても食べられる点がメリットです。
長芋は独特の食感を活かすことができる

長芋はそのまま焼いて食べたりとろろにして食べたりといろんなバリエーションで楽しむことができますが、長芋のポテトサラダを食べたことがある方は少ないのではないでしょうか。
長芋を使うことでじゃがいもやさつまいもとは全く違う食感のポテトサラダを作りだすことができます。
じゃがいもやさつまいもはホクホクとした食感が全面に出ていますが、長芋を使うとホクホク感に加えて長芋特有のネバネバ感も同時に楽しむことができるのです。
長芋の加熱時間を短くするとシャキシャキした軽い食感を残すこともできるのでいろいろなパターンを試してみるのも良いと思います。